「幻想再帰のアリュージョニスト『3-20 言語魔術師の弟子(後編)』」感想

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言理の妖精語りて曰く、

  • 相変わらず面白いし更新頻度が高いのが嬉しい。ほぼ毎日更新されている。
  • 幻想再帰のアリュージョニストは、ほぼ、全体が引用と類推で構成されていて(それは意図的に)で、今回ほぼ確定したことは、あのアストラル体でのお茶会が、不思議の国のアリスの帽子屋のお茶会の引用または模倣だっていうこと。言理の妖精語りて曰く、の言葉遊びとか、アリスの中に出てくるかばん語や、笑いだけ残して消える猫(今回出てきてないけど多分そのうち出てくるような気がする)とかそういうのの模倣、というか引用?個人的にはそういうのはとてもにやりとしてしまうし面白い。アズーリアの仮名の【マリー・スー】という名前も、【アリス】のもじりなのかもしれない。
    • 不思議の国のアリスのもじりということで、きっと狂姫のアバターは藁の冠をかぶっているに違いない(アリスの三月ウサギの藁の冠は頭が狂ってるという象徴)。おそろいで聖姫はイバラの冠とかかしら。
  • わざと語られないビジュアルイメージがいくつかあり、それが叙述トリックにもなっている。
  • 名前だけでていたヴァーミリオンサンズが、のちのキュトスの姉妹の5女だと判明。【万色のサンズ】と同名なので変だなーと思ってたら、実は本人(本人というのも変だけど)だとは。ただ、ゆらぎの神話ではサンズは4位の魔女だったので(5位はエトラメルトラン)そこらへんのずれもそのうち語られるんだろうか。あと、エトラメルトランの設定ってどうみてもヴァージリアの母親なんですけれども、そこらへんについても語られるんだろうか。
  • 三国志、のような、みんなが次の展開と設定をしっているものがあって、そこをどう小出しにしていくかというのをワクワクしながら観てるような、そんな。なんか楽しみ方もしている。
  • 作中で何度も「言理の妖精フィリス」はそんなに強いことはない、っていわれているけれどもどう見ても最強。なので、実際に弱い弱いところとかが描かれるといいなあと思った。まるで、最弱といわれながら無双しかしない最近のよくあるラノベのようになってしまってると思った。(狙っているのかもしれないけれども)
  • ディスペータお姉さま瞬殺。ゆらぎの神話百科事典を参照しても名前しかでてこないお姉さまが登場しかし瞬殺。どうみても噛ませ犬です。噛ませ犬なら噛ませ犬らしく、瞬殺されるまえに、もっと如何に強いのかをアピールするシーンが欲しいと思った。このままだとお姉さまがあまりにも可哀想です…!
  • ただ、また出てくるような伏線とかあるのでまた出てくる可能性はある。地獄の魔将とか。第6階層の魔将イェレイドの正体がそうだったりして。
  • 姉と妹の関係の模倣とか入れ子構造が全体的に存在していて(狂姫と聖姫など)それが全体のなかで意味を持ったり持たなかったりしてるんですが、ザリスとその姉アリスの話は語られるんでしょうか。おそらくアリス姉さん地獄で魔王をやってる筈なんですが。
  • ザリスの再登場はあるのか(まだ登場してないみたいなものですけど)、そしてあの名セリフ、「ああん、殺すと子宮がびくびくするよ」は使用されるのか。気になります。
  • ハルベルト、強い強いとか不死不死、とか言ってるんですが、あんまり強いシーンを魅せられてなくて(今回の【ゲルシェネスナ】)も“何をしてもかなわない強い敵”というよりは自然現象に向けて山が吹っ飛んだみたいな(しかも山の強さがどうも曖昧な)感じなので、ちゃんとバトルで示さないと強さって出ないなーっていうのと、あと不死不死って言葉で言ってるだけなので(実際1回死にかけてるし何回か死にかけてるし)正直4人の魔女候補のなかで一番弱そうでお姉さん心配です。
    • 廉施者キロンの時みたいな、圧倒的な何かみたいな感じがなんか全体的にない感じがする三章は。最近のワンピースみたいだ。
    • ところで私の単語パッド廉施者が変換できないんですが、あとwikipediaの廉施者のところ、参考の廉施者の一覧のところに「聖大致命者廉施者パンテレイモン」なんだよラノベの登場人物かよとおもったらまさかの実在。聖パンテレイモン - Wikipedia正教会いいかげんにしろ。